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仕事と家庭と読書の日々


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 ケーブルテレビでやってた。ナイスタイミング。

 リバーサイドホテルを歌う奥田民生を観て、奥田民生は天才的に歌が上手いと思った。
 CDで聴いて好きになった歌手の生歌が微妙に下手だったりすると、ちょっと侘しい気持ちになる。そういう歌手は、作詞作曲・ライブの選曲・練習・体調管理・スケジュール設定とかも含めて、身の丈に合ったやり方ができてないんじゃないかと思う。
 良いCDができればOKという考え方もあるだろうし、ファンの期待とか事務所の方針とか色々あるんだろうし、そもそも身の丈に合ったやり方を発見していくこと自体が永遠のテーマってこともあるとは思うけど、とにかく、無理せずに伸び伸びとやってくれた方が観ていて気持ちが良い。奥田民生が歌ってるのを観てると実に気持ちが良い。

 井上陽水は、上手いのかどうかよう分からんけど、気持ちよさの点では奥田民生を凌いでいるかもしれない。年の功というやつかなと思う。
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 中島らもは酒とか薬とかが大好きだったけど、中島らもの文章自体、そういう類のものだと思う。読むとラリる。まずいときにまずいものを読んでしまった。

 読書感想書いてる場合じゃないんだけども、一応。
 友人から勧められて読んだ漫画。いわゆる学園モノなんだけど、思わず勉強する気が湧いてくるような、熱い漫画だった。

 特に感銘を受けたのは、
「あきらめて前向きになっただけ」
というフレーズ。
 これは、必死に追試の勉強をして100点をとった弟が、「勉強が楽しいと思った。なんでだろう。」とつぶやいたのに対して、教師である兄が応えたセリフなんだけど、まさにその通り。「もう頑張るしかない」とあきらめるからこそ頑張れるのだし、そうやって一心に頭と体を動かすのは楽しい。
 大学受験時代を振り返って思うに、「なんとかなるだろう」では頑張れない。それで本当になんとかなっちゃうとなおさら頑張れない。そうやって頑張れないスパイラルを繰り返すうちに、人は無気力になってしまうのである。

 同じ作者の「G戦場ヘブンズドア(全3巻)」では、
「誰も生き急げなんて言ってくれない」
というセリフが印象に残った。実質的には上と同じことだと思う。誰も言ってくれないから、あきらめて自分で実行するしかない。自分の人生は自分で考えるしかない。これも、親が不死身でもない限り、真理だと思う。

 それにしても、日本橋ヨヲコは熱い。燃えている、という形容詞がピッタリな感じ。まるで現役の受験生のような……。もしかすると、週間連載の漫画家と受験生の境遇っていうのは、かなり似てるのかもしれない。
 名探偵はみんな、相談を受けた時点で仮説を打ち立ててしまって、その線に沿って情報を収集する。そうやって収集された情報の体系を、結論の側から逆戻りに開陳されると、「こんなありそうもない真相を見抜くなんて、こいつ、めちゃくちゃ頭良い…」という気になる。
 でも、本当にすごいのは、「頭の良さ」ではなくて、「最初に決めた仮説に対する執着の深さ」なんだと思う。仮説というのは、検証してみてダメだったら放棄することを前提に立てるものだけど、名探偵はなかなか放棄しない。常人の2,3倍は粘る。その結果、まんまと真相にたどり着いてしまう。そこがすごい。
 表題作の「モルグ街~」は、この方法論的カッコ良さが印象的で、まさにミステリーの原点という感じ。

 掘り下げの浅い薄っぺらな答案ばかり書いてしまうとか、麻雀で安手ばかり上がってしまうとかいう場合に、名探偵の方法論は参考になると思う。
 ただ、名探偵の場合、なんと言っても仮説の立て方がすごい。ありえないような、しかし結果的には実に的を射た仮説を立てる。この能力は、常人には真似しがたいと思う。

 「早すぎた埋葬」の不気味さは独特。昔、江戸川乱歩「少年探偵団」を読み漁ってた時の印象は、「モルグ街~」より、むしろこっちに近い。
 島田洋七「佐賀のがばいばあちゃん」を読んだのと同じ日に、NHK特集「夜回り先生」の再放送を観た。こっちは薬やメンタルヘルス系の悲惨な話で、先生自身、全身そっちの世界に浸りきって頑張ってる様子が痛ましかった。
 「がばいばあちゃん」のユーモアをそのまま「夜回り先生」の世界に持ってきても、実効性はないかもしれない。そういう意味で、2つの世界は互いに無関係なようにも見える。それでも、2つの世界は繋がっているのだと思う。がばいばあちゃんが「悲しい話は夜するな。辛いことも昼間に話せばなんてことない。」と言うのと、夜回り先生が「大人は子供を昼の世界から取り逃すな。」と言うのとは、同じことの表裏のように思えた。
 前書きにある通り、「楽しく生きていくのは意外と難しい」と感じている人は、実際わりと多そうな気がする。だから、ユーモアの必要性を認識して、真面目だったオジサンがダジャレ好きになったりするんだと思う。がばいばあちゃんの凄いところは、ユーモアが同時に暮らしのノウハウでもあり、笑いながらも合理的に行動してるところ。こんな風に、必要性から生まれたユーモアで生活を充たすことができたら、きっと楽しいだろうと思った。
 以下、メモ(ややおぼろげな記憶による)。

>こっち来な。

>今日はスーパー休みか…。

>足したら5になる。

>え?金かかるんか?ならやめときんしゃい。

>海が汚れる。

>冬は電車走っとらん。
 同じく友人宅にて。

 奇しくも「げんしけん(9)」と同じく、素直になるって大切なことだなぁ、という感想。若い頃の人間関係が普通に現在まで続いてるあたりも印象深かった。ビートたけしがツービートを解散しない理由が「解散したらきよしと会えなくなる」というものだと聞いたときにも、同じような印象を受けた。要するに、友達は大事だ、と。
 加藤鷹、深いな。
 京都の友人宅にて読了。

 年のせいか卒業のせいか、みんな素直になったもんだなぁ、と思った。そして丸くなった。大人になったということなのか。個人的には、一人素直になりきれない斑目に、一番共感を覚えたりする。
 「キャラ作りのコツは弱点を作ること」(笹原)。言われてみれば当然という気もするけど、今の自分には結構インパクトのあるセリフだった。まぁ、キャラ作りのために弱点作ってる場合でもないんだが。
 なかなか含蓄のある漫画だった。単行本化にあたって大幅加筆したりする作者の真面目な仕事っぷりにも好感が持てる。次作にも期待。
 ここ2,3年で読んだ本の中で、一番心に響いたかもしれない。著者の展開する根性論と、それを中心にすえた人生観に共感し、自ら生徒に模範を示そうとする親鳥の如き姿に感動した。

>勉強の差は、僅差である。

>何かを成し遂げようと思うとき、絶対に、疑ってはいけない。

>勉強をしているときは炎を灯せ。(略)確かに、その時の視野は狭いだろう。他のことなんかどうでもいいだろう。それは仕方がないと思う。だって、自分の脳のすべて、そして細胞のすべて、そして魂のすべてを使って勉強しているのだから… そういう時の勉強はそういう勉強なのだ。そういう勉強が、時には人には必要だ。

>人生は色々なことが起こる。予期しないこともたくさん起こる。大事なのは、臨機応変に最善策を探すことだ。

>たとえ相手が子供であっても、がんばる姿には尊敬の念を抱いてしまう。尊敬させるほどのがんばりができる子はそう多くないだろう。現在の僕を作っているのは、明らかに根性がベースだ。学歴ではない。(略)僕は自分の根性は相当すごいと思っている。だから生徒に根性を教えている。でも…みきちゃんに教える根性はもうない。みきちゃんとは同じレベルだと思う。

>がんばれば、何とかなるだろうと安易に思ってる子が多すぎる気がする。僕の言うがんばりと安易に思うがんばりは、少し違う。(略)「起きてる間は全部勉強。」 もう、これは絶対に基本だ。

>勉強をなめてると落ちる。

>集中できない君にもう一回言いたい。勉強は競争だ。競争に勝つかどうかである。他人との競争である。自分ががんばった気がするかどうかなんて、全然関係ない。だって、君の知らないところで他の受験生はがんばっているのである。

>勝つ人は、悩んでから必ず復活する。

>規則正しく、美しく…

>他人がびっくりしたら、もう一工夫。

>苦しくないことでは競争にならない。

>みんな。ありがとう。活き活きとした根性を見せてくれて。

>上手く行かないときがある。目の前が真っ暗なときがある。でも、こういうときにこそ根性を使うのだ。調子がいいときに使っているのは、根性じゃない。それは、勢いだ。

>一旦覇気がとぎれてしまうと、再び熱く燃え上がるのは大変だ。だから、できるだけやる気を減らすことなく、ずっとがんばるのがいい。

>一生懸命にやることは大事だ。昔、何かに一生懸命に頑張ったことがある人ならわかるだろう。その思い出は、いい思い出として残っているはずだ。
 耳鼻科の待合室で読んだ、群ようこのエッセイ。
 母親の浪費ネタが多い。中村うさぎもそうだけど、浪費ネタをエッセイにして金を稼げる人は幸せだと思う。使えば使うほどお金になるのだから。あとは、収入が支出を少し上回るように調整すれば良いだけ。群ようこも、母親をネタにして得た原稿料と母親の小遣いを連動させるシステムにすれば良い。いわゆるトラッキングストックである。
 時代の風、というものの存在感が大きい。人は誰も時代の風に翻弄されながら生きてゆかねばならないのだなぁ、などと思いつつ、ロースクール制度に翻弄され中のわが身をふり返った。今のところ、登場人物の中では子規が好き。一巻終わり間近で喀血、自分を「ほととぎす(子規)」に例えた。早くも死にかけている。頑張れ、子規。
 それにしても、読んでて心地好い文章。うちの法務研究科長の著書と同じ言語で書かれているとは思えない。
起床時刻
目標:7時。
bandouの起床時間
勉強時間
4月の目標:平均7h。
bandouの勉強時間
2006年12月(6.0h)、2007年1月(4.5h)、2月(6.9h)、3月(4.7h)。
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